マミヤスケッチを手に入れました。
2016年03月15日20:03
└カメラ

将来 「間宮甘兎庵」という和風喫茶を本気で作りたいと妄想している今日この頃。
「間宮だ! 間宮が来たぞ! 羊羹をくれ!」
というわけで、間宮さんを手に入れました。
1959年に発売された「マミヤスケッチ」です。
このカメラは、ずーっと前から欲しいと思っていたカメラでした。
やっと手に入れたマミヤさん、あまりにも嬉しいので、新しくカテゴリーを作って今後も記事にして行こうと思います。

改めて、マミヤスケッチは1959年に発売された、24×24mmフォーマットの35mmフィルムカメラです。
35mmフィルムで24×24mmフォーマットのカメラは、ロボット、ティナックスⅡ、タクソナ、等ありますが、国産はこのマミヤスケッチのみです。
当時、フィルムはとても高価だったので、標準フォーマットの24×36mmを24×24mmとすることで、24枚撮りのフィルムで約36枚~38枚くらい撮れるようにしたのがこのカメラでした。
国内で時を同じに、オリンパスからハーフ判と呼ばれる18×24mmフォーマットが発売され、マミヤスケッチはそのハーフ判に押され衰退してしまいました。
故に、販売台数が少なく、現在でも貴重な存在です。
フィルムを"節約"しようとして考え出された当時の24×24mmのましかくフォーマットですが、現在はその「ましかく」に魅せられてこのカメラを求める人が殆どだと思います。
ましかく写真と言えば、中判のハッセルブラッドや二眼レフなどが有名ですが、価格が高くフィルムもブローニーという中判なので、敷居が高くてなかなか手が出ません。
その分、35mm判の24×24mmカメラは気軽に始められる"ましかくカメラ"で人気があります。しかし、近年では個体数も減少してきてると思いますので、なかなか手に入れられないのが現状です。
マミヤスケッチに拘りが無ければ、同じフォーマットの、ツァイス「タクソナ」の方が生産台数も多く、比較的簡単に入手しやすい機種です。
ちなみに、マミヤという会社は様々な経緯を経て、昨年10月に「Phase One Japan」という会社が資産を買収し、マミヤ名のデジタル中判カメラも作り続けるそうです。Phase Oneはデンマークの会社です。
マミヤのDNAは受け継がれるとしても、マミヤという会社が無くなってしまったのは寂しいですね。

大きさは、片手に収まるほどコンパクト。
しかも、このサイズで距離計内蔵ファインダー、セルフタイマー付きという妥協のない作りでマミヤの拘りを感じます。
作りも金属でしかりしていますので、見た目よりずっしり重く、メカ好きにはたまりません。

軍艦部です。
左から、フィルム巻き戻しクランク、ISOメモ、シャッターボタン、巻き上げレバーの直下にフィルムカウンターとシンプルな配置ですが、堅牢さを感じます。

底です。
左から、巻き戻しレバー、裏蓋取り外しレバー、専用トライポットネジ穴。
巻き戻しレバーの表示が、←R→となっていて、どっちに回せばいいのか分からない仕様となってます^^;
後に、この部分に表示プレートが後付されたようです。
調べてみると、表示はWindとRewindという表示で、写真の位置がWindで、"R"の位置がRewindとなっていました。
じゃあ、一番左側の赤点は何??となります^^;
現在分かったことは……。
①写真の位置(赤点が内側)Wind(撮影位置)で使用するということ、これ以外の位置でフィルムレバーを巻き上げてしまうと故障の原因になるそうです。
②巻き戻し時にRewindに合わせて巻き戻しクランクを回してフィルムを巻き戻すということ。
また、注意書きが追加され、
「裏ぶたをボディーにはめ込む前に必ず赤点をWIND(撮影位置)に合わせてください。はめてから合わせてはいけません」
という表示が貼り付けられたようですので、作法を守らないと壊れる可能性がありますので、注意しましょう。
※まだフィルムを通していないので、分かり次第また記事にしたいと思います。
また、右にある専用トライポットネジ穴は、一般的な三脚ネジではないのでご注意!!
ここは、マミヤスケッチ専用のアダプターを取り付けるネジになります。
知らずにそのまま三脚を取り付けようとして、ネジ穴を壊してしまっている個体も存在するようです。

こちらが、専用アダプターです。
これも単体で見つけるとなると、とても苦労します。
このアダプターを本体にねじ込んだうえで、アダプター側に三脚を取り付けます。


こんな感じになりますが、アダプターとカメラ本体に隙間があります。もしこの状態で倒したりぶつけたりすると、ボディー側に力が掛かり取り付け部分が歪みそうなので、あまり実用的ではないようです。
このアダプターは、カメラケースを固定するのにも必要なので、そっちの方が主な使い方だと思います。
※ケースを付けた状態だと隙間が埋まり、力が均一に掛かりそうなので、三脚を付ける場合はカメラケースを付けて使用する方がいいかもしれません。

真後ろです。
ファインダーが"ましかく"なのがよく分かります。

レンズはマミヤセコール3.5cm F2.8
フィルムを節約して経済的に使おうという当時のコンセプトとしては、広角で大口径という豪華なレンズが付いてます。

シャッターはレンズシャッターです。
シャッター速度、B・1~300。
上に見える赤い丸が付いたレバーはセルフタイマーです。
セルフタイマーの上に見える出っ張り(金属のフタ)を外すと距離計調整用のネジがありますが、距離計が狂った時は無理に弄らずメンテに出すのが安全かと思います。
レンズユニットは、本体側からシャッター速度リング、フォーカスリング、レンズ正面枠が絞りリングとなっていて、絞りリングが動かしずらい場所にあるので、シャッター速度優先で使用するのが良いかと思います。
クラシックカメラの場合、シャッター速度優先の方が使いやすいので、問題ないですね。

フィルムを入れる時は、このように裏蓋が分離するタイプです。
大きさからして、ローライ35みたいです。

フィルム室は堅牢な作りで、見るからに丈夫そうです。

マミヤスケッチは、カメラ本体にストラップを付ける金具が無いので、ストラップを付ける場合、専用のカメラケースが必要となります。
こちらも、単体で見つけるのはほぼ不可能ですが、オーダーメイドでケースを製作をしてくれるお店もあります。
でも、費用は3万円くらいかかりますので、マミヤスケッチを買う場合は多少高くてもケース付きを狙うのが良いです。
このケースは劣化してガサガサ、強度が不安でしたが、蜜ロウとホホバ油成分のラナパーをたっぷり吸収させ磨き上げたら復活しました。
ちなみに、ラナパーは万能で、樹脂にも金属にも使えて、劣化や錆、カビを防ぎますので、自分はカメラ本体にも使用してます(付け過ぎ注意)。ただし、ガラスやレンズはNGです(ぎとぎとになるのでw)



さて、今回はマミヤスケッチの紹介でした。
紹介といいつつ写真の作例が無いのですが……。
今度フォルムを入れて撮ってきますv
ではでは。
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