プリモフレックス・オートマットL

最近、二眼レフカメラにハマっております。
前に「マミヤ C330 Professional F」を手に入れましたが、試し撮りをしてみての第一印象は「重い!!」です。
マミヤC330は蛇腹式ピント繰り出し機構とレンズ交換可式というシステム二眼レフなため大きく重たいのです。
そんなわけで、もっと気軽に使える二眼レフが欲しいなーと。
ああ、これが二眼レフの沼なのですね……。
二眼レフの頂点、人気のローライフレックスとかにしてしまえばそれで完結するのかもしれませんが、高価なのとメージャー過ぎるので、やっぱりマニアックな国産がいい。
国産だと、人気はミノルタオートコードⅢ型ですが、程度の良いもは当然高価です。
それに、マミヤの接写能力を体感してしまうと、ローライもミノルタも被写体にまったく寄れないので、面白くない。
やっぱりフィギュアとか撮りたいじゃないですか-。
というわけで、見つけ出しました、この子。
Primoflex Automat L (プリモフレックス・オートマットL)

カッコイイ!!(`・ω・´) v
汚れていましたが、半日かけてピカピカに磨きましたw
「プリモフレック・スオートマットL」は1957年に、トーコー(東京光学)から発売された二眼レフカメラです。
トーコーという会社は今のトプコンです。
トプコンでは現在カメラは作っていませんが、測量機器や眼科などに使われている機器を製造している大きなメーカーです。
昔は、陸軍に照準眼鏡や戦闘機の射撃照準器、爆撃照準器などの軍需光学機器を供給していました。
ちなみに、今の"ニコン"誰もが知っているだろうニコンは、ニッコーと呼ばれていて、海軍に軍需光学機器を供給していて、戦艦大和の「二重測距儀」もニコンが作ったものです。
そのことから昔は「海のニッコー、陸のトーコー」と言われていたことはカメラ好き、ミリタリー好きの間では有名な話です。
さて、この子はマミヤC330ほどではないですが寄れます。(マミヤの接写能力は異常w)
一般的な二眼レフの最短撮影距離は1.2m~1mですが、プリモフレックスは60cm寄れます。
一眼レフからしてみれば、それほど寄れるってわけでもないですが、二眼レフでは別格です。
これが、愛機にプリモフレックスを選んだ最大の理由です。
寄れるカメラじゃないと駄目なんです。
ちなみに寄れるというのは、被写体に近づいて大きく写せるということです。
家族とか彼女とかを撮ったりするリア充様なら最短距離1mとかでも問題ないでしょうが、フィギュアとか……、ある意味ヨメ(仮)を撮影している底辺人間の自分には最短距離1mでは駄目なのです。
※下の方に、最短撮影距離で見たヨメ(仮)を乗せましたw
まあ、それは冗談ですが(え?)
お散歩中に、道端で可憐に咲いているお花とか大きく綺麗に撮りたいじゃないですか。
ちょっと寄れるだけで、色々な物が撮れるので最短撮影距離は大事なのです。

ピントフードを開いた状態。
二眼レフは、真上からスクリーンを覗きながら撮影します。
レンズが二つありますが、上のレンズがビューレンズと言って、ピントを合わせる(上部スクリーンに像を写す)もので、下のレンズが実際にフィルムに写すための撮影レンズになります。
二眼レフのシャッターは下の撮影レンズに組み込まれている「レンズシャッター」方式です。
シャッターはセイコーの最高速1/500秒です。当時のフラグシップによく使われていたメジャーなもの。
最速の1/500を使う場合、構造上シャッターをチャージする前に速度を設定してくださいと注意事項が書いてありました。
※レンズシャッターが付いているカメラは壊れにくく、修理代も比較的安いので、クラシックカメラ初心者にもお勧めです。

マミヤC330との大きさ比較。
写真ではあまり分からないかもしれませんが、全然違いますw
C330が約1,800g、プリモフレックスが約1,100gです。
表現力が高いのは、多機能でシステマチックなC330ですが、機動性、可愛さw は断然プリモフレックス。

手に馴染む大きさと、機械がぎゅっと詰まった感じで、メカ好きには堪らない逸品w
重さもC330より軽いとはいえ、二眼レフでは重めでズッシリしてます。

ピントは左手側にあるダイヤルを回して合わせます。
ダイヤル内にはGN値調整ダイヤルもありますが、フラッシュは使わないので飾りであります。

フィルム巻き上げとシャッターチャージは右手側のクランクを回して行います。
二眼レフはこの動作がいいんですよねーw
名前の「プリモフレックス・オートマットL」のオートマットは、フィルム巻き上げ時、自動的に1コマずつ止まり、且つシャッターが自動でチャージされるもの。要するに、クランクを1回転するだけで、フィルムが1コマ巻き上がり、同時にシャッターもチャージされますので、あとはシャッターボタンを押すだけでOKという機構です。
今では当たり前ですが、当時は、巻き上げは自分で1コマを確認して巻止めて、シャッターをチャージして、と全部個別で手動でしたので、くるんとクランクを一回転させるだけで全てを行う機構は画期的だったので、わざわざ名前に付けていたのでしょう。
また、「プリモフレックス・オートマットL」の”L”はライトバリューのLです。
ライトバリューというのは……、説明が長くなるので割愛します^^;
簡単に言うと、絞りとシャッター速度が連動して動くというシステムで、露出設定を簡単にしたものですが、シャッター速度優先とか、絞り優先とかで操作が慣れていると、逆に使いにくいシステム……。まあ、慣れの問題です。

いつだったかマップカメラ「ライカブティック」OP記念で貰ったレリーズボタンを付けてみました。
赤と白があるのですが、ここは白を!
いい感じですv
言い忘れていましたが、レンズはトプコール、75mmF3.5です。
基本的な標準クラスのレンズです。
ちなみに、中判で75mmは、35mm換算で41mm相当になります。

フィルム室です。
マミヤC330はフィルム室が大きいので、直線でフィルムを張りますが、プリモは一般的な二眼レフのL型です。
上から下へ巻き取る方式でフィルムの平面性を上げたらしいです。
室内には内面反射対策がしてあり、丁寧に作られています。
陸軍に関わっていたトーコーらしい堅牢な作りです。

フル装備w
コシナのVCメーターと、専用フードを付けてみました。
露出計は、今ではスマホのアプリで代用できますが、いちいちスマホを片手に持っていないといけないので、このVCメーターはカメラに付けられるので便利です。

こちらが、先に言ったヨメ(仮)を最短距離で見たもの。
え?いつのヨメだって?
ヨメはいつだって一人ですよ(`・ω・´)フンス!!
※フィギュアサイズ(台座下から頭まで)約23cm

でも、あずにゃんとか言ってること自体、なんかおっさんとか言われる気がしてならない今日この頃。
そんなことより、こちらが最短距離で見たピントスクリーンです。
ここまで寄って撮影できるのは、フィギュア撮りとして嬉しいです。
これ以上は寄れませんが、フィギュア全体の情景写真は撮れそうですね。
ローライの高級二眼レフでも、ローライナーというアタッチメントレンズを付けると寄れますが、単体で寄れるのはプリモとマミヤだけです。
アタッチメントは、外したり付けたりとても面倒ですから。
また、二眼レフと同じ中判で「ローライSL66」というハッセルブラッドに似たカメラが、単体で驚異の接写能力を誇っていて、昔凄く欲しいカメラでした。
ハッセルブラッドと同じく人気の中判カメラなので、とても高価で独特のお作法もあり敷居が高いカメラです。
ホント昔は欲しかったんですけど、マミヤC330とプリモフレックスを手に入れてからは、中判は二眼レフに落ち着きましたw

ヨメ(仮)2
こちらも最短撮影距離です。
普通の二眼レフは、この半分くらいの大きさにしか写しません。
ちっさっ!ってなります。

いやー、たまたま奥の棚に置いてあったあずにゃんですが、やっぱり可愛いなー。
古い国産二眼レフのスクリーンは見にくいと言われていますが、トーコーは「トーコーブライト」というピントグラスを使い、通常のピントグラスより約2.5倍、四隅では10倍の明るさになるそうです。
プリモフレックスのスクリーンをカメラで撮っているだけですが、とても見やすくはっきり写っているのが分かりますね。
※フィギュアサイズ(台座下から頭まで)約22cm

ピントフードにはルーペが付いていますので、拡大してピントを追い込めます。
※大体の二眼レフには付いてます。

ピントフードは、天板部分が内側に倒れることによって、後ろの穴から覗くと、スポーツファインダー(目測)として使用できます。
これも、できる二眼レフは多いと思います。

スポーツファインダーとして後ろの穴から覗く。
カメラで撮っているので、こう見えますが、肉眼だとスクリーン枠の大きさで見えます。
まあ、あくまでも目安です。
無限とか、パンフォーカスとかでピントを合わせる必要がないとき、とても便利です。

先日、お出掛けでテスト撮影してきました。
近くのキタムラさんに現像をお願いしましたが、一週間かかるそうです。
すぐに写真を見れないのも、フィルムの醍醐味ですねw
現像上がってきたら写真をUPしようと思います。
何分、二眼レフは初めて使うのでちゃんと撮れてるかどうか…・…w
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