日本海軍航空隊・航空羅針儀
オールドレンズやクラシックカメラも好きなのですが、古いモノやガラクタも大好きです。
そんなわけで、新しいカテゴリーを追加して"古いモノ"や"ガラクタ"を紹介していこうと思います。
今回は、最近手に入れた「航空羅針儀」を紹介したいと思います。
大きさ比較のため、瑞鳳さんと記念撮影w
瑞鳳さんと記念撮影。

もう少し瑞鳳さんと記念撮影。

そろそろ本題に入りますw
航空羅針儀とは、その名の通り航空機に搭載する羅針儀(羅針盤)です。
今回手に入れたのは「日本海軍航空隊・航空羅針儀」の一型とか一型改とかの型は不明。よって搭載機種も不明ですが、天山、流星、零式水上偵察機、彩雲、一式陸攻などに搭載されていたものだと思います。
この個体は、残念ながらパーツ不足ですが、それでもなんかかっこいい><!

手に入れたとき、とても汚い状態でした。

う、汚い……。
このガラスの中は、本来 "液体" で満たされています。
液体の中にコンパスの針を入れることで、振動や動揺に安定して方位が計れるというものです。
艦船にもよく使われている、あれです。
液体は、アルコ-ル、ケロシン、ダンパーオイル、等々ですが、この羅針儀の中身はなんだったんでしょうね。
艦船と同じアルコール系だった場合、
エチルアルコール40%
蒸留水60%
というレシピをやっと見つけました。
今後のために記録しておきますw

さっそく分解清掃します。
固着したネジをやっとの思いで外すと、パッキンがぼろぼろ。
計器の夜光部分も粉がふいてます。

とりあえず綺麗に……。
汚れた夜光部分は、無水エタノールを綿棒につけて慎重に汚れを落としました。
ですが、途中まで作業進めてふと思ったのです。
昔の夜光材って ”ラジウム” じゃね?
慌てて調べてみると、昔の計器類の夜光材は予想通りラジウムらしいです。
古い計器は危険なので、無闇に分解してはいけないとのことですが、もう遅いっす。
今回の液体式の羅針儀はどうなのか分かりませんが、念のためお風呂に入って、手洗いうがいをして気を紛らわすことに。
そして、マスク、ゴム手をして作業再開!(そんな装備で……)
ちなみに、夜光材が光らなくても放射性物質は衰えません。
放射性物質の半減期は1,600年らしいです。
古い計器類の取り扱いには注意が必要ですね。
※後で調べましたが、ラジウム夜光材は経年劣化で茶色に変色、ラジウムじゃないただの蓄光は、緑か黄色がかった白に変色とありました。
上の写真見返すと緑や黄色っぽい白なので、これはラジウムじゃないかもしれませんね。安心安心……。

はい、綺麗になりました!
本体の黒い塗装はぼろぼろですが、これがかっこいいんですv
価値も下がるので塗装はNGです。

それにしても、なぜこんな針の位置なのかまったく分かりませんw

ここのネジは液体を入れる所です。
ここまで来たら、液体も入れてあげたくなりました。
上々の写真からも分かる通り、この穴の他に大きな穴があり、そっちは電球が入ったパーツが付く所です。液体を入れるにはその穴を塞がないといけないのですが、合うネジが近場に無くて、ネットで注文するしかなさそうです。
パテなどで加工してしまえば簡単ですが、オリジナルに戻せないのはNGです!!

ひっくり返すと、気圧ダンパーがあります。
空の上で、気圧の変化でガラスが割れたりしないように、この裏の装置で圧力を調整しているようです。

コンパスを隣に置いてみました。
さっぱり分かりませんwww
さて、今更ですが、何か変じゃありませんか?
中の表示を見ると、数字が反転してます。

つまりは、鏡に映せと。
電球ユニットが付く穴にLEDヘッドライトを入れて雰囲気出してみました。

こんな感じで操縦席から見ていたのでしょうか。
本来、この羅針儀にはミラーユニットがついていて、鏡とレンズらしきもので正面から見えるようになります。
ユニットが揃っているものは、高値で取引されてます。
ちなみに、この個体は2,500円で購入しました。
インテリアとしても、いいかんじです。
液体を入れて本来あるべき姿として鑑賞したくなりました。
それにはパッキンの加工とか色々大変そうですが、いつかチャレンジしたいです。
そして、瑞鳳さんを撮る。
パンツ見えちゃいますよ!
いやー、古いガラクタっていいですよね!
レストアする楽しみもあるし、こうやって鑑賞するのもいい!
今回はここまでです。ではでは-。
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