MINOLTA Minoltina-S

やっぱり銀塩カメラが好き。
銀塩カテゴリー前回同様、セミクラシックの大衆向けカメラの紹介です。
今回は、1964年にミノルタから発売された、Minoltina-S「ミノルチナS」
かなりのお気に入りですv

見て下さい、このかっこかわいい姿!完璧じゃないですか!
セミクラシックカメラで一番好きなデザインかもしれません。
この時代のカメラは「大きくて重い」ものが一般的で、それはカメラがステータスだったためとも言われています。
そんな時代に、高性能コンパクトで気軽に持ち運べるというコンセプトで世に出たミノルチナSでした。
小さい機体なのに、距離計内蔵、セレン(露出計)付きで、フルマニュアルの機械式というプロのサブ機としても活躍できる性能を持ったこのカメラですが、大きくて重い方が「かっこいい!」という風潮の時代、コンパクトなこのカメラはまったく売れなかったようです。
後に、先日紹介したジャーニーコニカ「コニカC35」というコンパクトカメラがコニカから発売されると、コニカC35は爆発的人気になりました。
最初にコンパクト化をしたミノルタは「あれ? なんで?」と思ったに違いありません。
ミノルチナは「早すぎたコンパクトカメラ」と言われるようになりました。
改めて言います、かっこいい><!
眺めているだけでお酒が進みます。
なんと言っても、"セレン"の形がいい!
※向かって左上"minolta"の文字上にあるボコボコした透明のやつです。
この時代のセレンって、いかにもな、どうだ!露出計だぜ!と言わんばかりに露骨に付いているのが多いなか、この控えめに、しかも横長に配置したセンスよ!たまらんですw

レリーズボタンとレンズ保護フィルターはブルーにしてみました。
個人的に、ミノルタの企業カラーってブルーだったので。
こういうお洒落を楽しむのも、クラシックカメラの醍醐味ですうね。
そういえば、とあるお店でカラー枠フィルター買おうとしたら「ああ、カラー枠は前に流行りましたよね~」って言われたよ><
流行とかじゃないと思う!
まあ、そんなことは置いておいて。
この時代のカメラって、シャッターボタンが機構上重めでストロークも長いので後付けの「レリーズボタン」を付けるのがおすすめです。感触もよくなりますし、手ぶれもし難くなります。

お気に入りのレリーズボタン。
日本古来のマーク「千鳥(チドリ)」
最近このチドリマークがお気に入りで、ストラップとかもチドリ柄にしようかと思ってます。

レリーズボタンとフィルター枠の色を揃えたのもポイントv

裏。
巻き上げレバーが特長的で、オリンパス「ペン」のように本体と軍艦部の間に設置してあります。
そのおかげで、軍艦部がスッキリしていて美しい。

巻き上げレバーはこのように動きます。
軽い力で動き、チチチチと心地よい音がします。

軍艦部。
真ん中にある窓が、露出計です。
セレンが劣化していると思うので、目安程度にしか使えません。
まあ、この時代の露出計はどれもこんな感じなので、動いているだけでもラッキーです。

フードを付けてみました。
このフードはミノルタの「repo-S」用のフードですが、口径が同じなのでピッタリです。

レリーズボタンやフィルターなどドレスアップしてますが、ストラップはあり合わせです。
昔、NEX用に買ったソニーのストラップですが、ミノルタのDNAは現在ソニーに引き継がれているので、こういう組み合わせもありですね!
ただ、革製で固めなので、バッグに入れたりするとき嵩張ります。
ストラップは柔らかい方が好きなので、あとで買い換えよう。

実は、ブラックモデルも持ってたりします。
ブラックはとても人気があり、元々製造数が少ないので、あまり市場に出てきません。
この個体は全く機能しない個体、完全ジャンクなので、数千円で購入しました。
動かなくても手元に置きたいという心情は、クラカメ好きならわかってくれるはず……。

このブラックモデル、動いたらなー。
修理に出せば?と思われるかもしれませんが、綺麗に見えるようで実際はもっと酷いですw
整備済み個体を探したほうが安く済みそうなのです。

ツーショット。
人気の黒もいいですが、やっぱりミノルチナはシルバーが似合う気がします。
塗装もシルバーの方が丈夫ですし。
さっそく、試し撮りを……。
と思い、フィルム通してみましたが、なぜか上がってきた写真はピンぼけばかり。
おかしいと思いレンズを覗いたら、前玉がグラグラと動いていました。
締めなおしましたが、まだどこかおかしいような。
距離計も微妙にずれている感じがします。

とりあえず、素人なりに調整して試し撮りをしました。
いきなり室内、というフィルムカメラでは苛酷な状況でw
ISO100で安いフィルム使用、絞りF2くらい。
なかなかよい写りではないでしょうか!
ズミクロン40mm F2.0の祖先といわれているレンズだけはあります。

前ボケと後ろのボケもいい感じです。

絞り開放では光の滲みがでますが、それも醍醐味です。こういう雑味、大好物ですw
でもピントはカゴの端に合わせたつもりが、後ろの引き出しの取っ手に合っているような……。

フィルムならではのダイナミックレンジ。

でも、描写が少し甘いような気がしてなりません。

最後に、うちの茶の間にある柱時計です。
大正から昭和初期頃の精工舎製です。
半年くらい前に、お安くオクで落札しましたw
ミノルチナS、とてもいいカメラです。
ピントのずれが気になるので、一度整備に出そうと思います。
実は、後日修理屋さんに診てもらったら、やっぱり距離計が狂っているということでした。
どうりでピントが甘いわけです。
折角なので、整備してもらうことに。
仕上がりが楽しみです。
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