「フジカハーフ1.9」のレストア

前にフジカV2をレストアしましたが、今回はフジカハーフ1.9をレストアしました。
1965年にフジフィルムから発売されたハーフ版カメラです。
この開放値F1.9レンズ付きのフジカハーフはなかなかレアです。
トップの写真はレストア完成時の写真です。
試し撮りをして調製しようと張り革はまだ貼っていませんが、なんかこれはこれでかっこいいですね。

レストア前。
外観は意外ときれいでが、シャッター、絞り、ピント全て不動のジャンク品で手に入れました。

まず、いつものように張り革を剥がしました。

全面、トップを外して、中身をチェック。
シャッターがチャージされたまま固まっています。

シャッターを外すのに、フジカV2のときに作った工具を再び作りました。
298円のラジオペンチを加工してます。

無事シャッターユニットを外せました。

シャッターの前に、ヘリコイドを外しました。
古いグリスが固まっていて外すにも苦労しました。

ベンジンできれいに洗って、新しいグリスを塗り直します。

シャッターユニットを分離します。
いつものことながら、分離の衝撃でシャッター羽根がバラバラに・・・・・・。

とりあえず、洗浄する前に羽根の傷や跡を頼りに組み直してみました。
これでいいはず・・・・・・。

続いて、絞り羽根。
古いグリスが流れだし、ベトベト。
固着して、まったく動きません。

ピンセットで掴んでも崩れません。

全ての羽根を洗浄して、きれいに。

ピカピカになりました。
気持ちいいですね。

露出計は不動でしたが、劣化していた半田とコードを交換して、コイルの調製ネジを緩めたら元気に動き出しました。

そのほか隅々まで掃除して、組み直し完成です!
と簡単に書きましたが、組み直しはとても苦労しました^^;
以下、試し撮り。
ハーフ版なので、35mmフィルムの半分を使って写します。



レストアは結構前に完了していたので、試し撮りもちょっと前の写真です。
秋葉原のコトブキヤに展示してあった12倍「轟雷」はもう無いようですね。
シャープでいい写りですね。
さすがフジノンレンズです。
フルマニュアルで、絞りが全面のダイヤルで操作するので、とても扱いやすいカメラ。
初めての目測銀塩カメラにもお勧めできるカメラです。
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