オリンパス PEN S "2.8cm F3.5"

オリンパス「PEN S "2.8cm F3.5"」を手に入れました。
F2.8付きのPEN Sはよく見かけますが、F3.5付きは珍しいです。
とてもコンパクトでかわいいカメラ。
figmaミクさんと比べてもこの大きさです。

最近はモノクロ写真が好きなので、モノクロ用の純正イエローフィルターを付けてみました。
かっこいい!

フィルターを外したところ。
改めて、PEN Sとは、1960年に発売されたハーフサイズカメラ。
とにかく大ヒットしたカメラで、初代PEN含めシリーズ総計1,700万台を売り上げたカメラだそうです。
当時の人口から6人に1人はPENシリーズを持っていた計算です。
発売当時の値段は、F2.8が7,800円、F3.5が6,700円でした。
ちなみに、当時の国産ハイスペックカメラ、ニコンSPが82,800円なので、PENは驚異の安さでした。
※当時の大学卒初任給=13,100円
PEN SのF2.8は1960年に発売され、その後1965年頃にF3.5付きが発売されました。
一般的に、F3.5レンズはF2.8レンズの廉価版とも言えますが、PENの場合は一概にそうは言えません。
ややこしいのですが、
F2.8付きは焦点距離3.0cm
F3.5付きは焦点距離2.8cm
のレンズになります。
F3.5の方が僅かですが、2.8cmと広角。
この画角が魅力で35mm換算、約40mmとなってスナップ写真にぴったりなんです。
更に広角で、2.5cm付きのPEN-Wというのがありますが、あちらは激レアで恐ろしいプレ値が付いています。


背面。
昔はこの巻き上げダイヤルのチープさが好きじゃありませんでした。
だって、写るんですみたい。
(いや、写るんですはいいカメラです!)
でも、改めて使ってみると、カリカリと軽やかに操作できて気持ちがいいです。
意外と感触がいいので、ずっと弄っていたくなります。

フィルムの装填は裏蓋が外れるタイプ。
このタイプ、結構好きです。

レアな2.8cm F3.5 バージョン。
2.8cmとかF2.8とかややこしいので「28mm F3.5」って言えばわかりやすいですね。
※ハーフカメラなので、28mmは35mm換算で約40mm相当。

前から持っているF2.8バージョンと比較。
(ちなみに、こっちはレストアしようと前に買ったもので、まだ使えません)
一見どっちがどっちかわからない。

こうやって見ると、レンズ鏡胴の大きさに違いがあります。
F2.8のほうが出っ張っています。

横から見ても違いがわかります。

さて、PEN好きの方ならお気づきになられたかもしれませんが、
このF3.5バージョン、ファインダー枠がF2.8バージョンと同じ塗装になってます。(素材が同じかどうかは不明)
たまに見かけるF3.5はテカリのあるプラスチックですが、これはしっかりしていて高級感があります。
このタイプは初めてみたので、F3.5の最初期なのか、もしかして、F2.8のボディーにF3.5レンズを移植したのかわかりません。
どちらにせよ、かなり珍しい個体だと思います。
というわけで、最近お気に入りの「PEN S」でした。
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